[2000.12.24]
  最期,に被害者になるのは音楽,の構図


 ▼個人サイトでの楽曲利用,MIDIユーザーの猛反対も文化庁が認可(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0012/22/jasrac.html


 駅前でギタリストのお兄さんに伴奏を頼んで歌いだす彼女。美しい音楽。心を洗う音楽。その前に申請書と使用料金の提出を求める人物。最後の時,音楽は,被害者。

 日本音楽著作権協会(JASRAC)が,文化庁長官に申請していたインターネットでの音楽配信についての使用料規定が,一部修正の上認可された。個人サイトでMIDIデータを利用する場合も,1曲につき1,200円/年,150円/月の料金が徴収される。

 おおむね,JASRACの発言には感情的反感が含まれており(音楽利用者は権利侵害者であるという前提が強い),一般的なユーザーとの間で折衝が持たれる雰囲気もなく,妥協点もない。喧嘩別れしかない状況を作っているのは明らかにJASRACだが,あとになって残っているのは法規制だけだ。そして使用料を払わずにMIDIをアップロードしたものは,犯罪者となる。JASRACには「(私が管理している)音楽はどんな利用方法であれ,タダではない」という基準しかなく,ユーザーが,「MIDIはまんま複製したMP3と違う」とか,「定められた利用料金額が出てきた基準とその使用方策が明確でない」とか云っても,さっぱり話が噛み合わない。

 ただでさえJASRACの発言にあるように「MP3は違法」という認識があり,この申請認可でMIDIも勝手にアップデートすれば違法となる。この世界にある,すべての,すべての音楽はアングラになればいいという意見もある。私はそうだって別にいいと思うが,ギスギスした音楽しかない世界というのは,不幸であることは確かだろう。そもそも根本的な問題として,今後の社会にJASRACという著作権管理団体は必要なのか,と疑問を挟んでもいい。だが,まぁそれは著作権所有者が声をあげることで,ユーザーの声は遠く届かない。とりあえず,ユーザーとの間に差異を残し,事実上,JASRACの案に合意しているネットワーク音楽著作権連絡協議会から脱退した,SMEやAVEXなど大手レコード会社との間に軋轢も残している(Impress INTERNET Watchの記事)今回の認可が,「音楽」にとって,いいものではない。


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